ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

目黒のビストロで

    昨晩は、目黒駅近くのフレンチビストロでディナー。割とクラシックなビストロ料理。アラカルトで、前菜がパテドカンパーニュ、続いてサラダニソワーズ、メインが仔羊のカスレカレー風味を選んだ。デザートにチョコレートのテリーヌ、付け合わせのアイスクリームはピスタチオをチョイス。カスレは本場のカルカッソンヌやトゥールゥーズでも食べていますが、骨付き仔羊が入っているのは初めて。カレー風味も初めてだが、ありだなと思いました。

    ワインは、種類を多く飲みたい夜だったので、グラスワインにしました。

    まだまだ夏の名残、暑いので最初はスッキリとした白ワインで、サンセールのNozayのソービニヨンブラン。私には少し酸味が強いかな。嫌いではないが好きまではいかない。

f:id:nwawinescom:20190908044142j:imageDomaine du Nozay Sancerre (Domaine du Nozayより http://www.domaine-du-nozay.com/fr/vin/4/domaine-du-nozay-sancerre-blanc

   次は赤ワイン。ワインフライトのような3種類のテイスティングがあったのでお願いした。

3種類は、ブルゴーニュのピノノワール 。カオールのマルベック。ボルドーのカベルネソービニヨン。ピノノワール は、フレデリックマニャンのものだが、上品と言えなくもないが、弱々しい。

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    カオールのシャトーピネレのマルベック。カオールはフランス南西部にあり、ワインはマルベックを主に造っている。「カオールの黒」と呼ばれてマルベックの銘醸地。香りはマルベックらしいが、味は昔のマルベックのような癖が強い。肉と合わせるとありだが、ワインのみだとちょっと私にはきつかった。

   お馴染みのボルドーのカベルネソービニヨンを主体としたブレンド。シャトーデスキュラック Chateau d’Escurac 。良くも悪くもボルドーらしさはあり、マーケット価格だと二千円台のワイン。香りはそこはかとなくベリー系のみ。味わいは、タンニンはそこそこ。余韻は短め。華やかさは無い。

f:id:nwawinescom:20190908050811j:imageChateau d’Escurac HPよりhttp://chateaudescurac.com/fr/accueil/

    今回唯一美味しいな、と感じたテンプラニーリョ。スペインのBodegas Volver。ラマンチャという地域。香りはふくよかなベリー。ミディアムボディ。タンニンは中程度だが穏やか。果実味は強い。酸味はまろやか。好みのワインでしたので、オンラインで探して購入する予定。

f:id:nwawinescom:20190908052713j:image Bodefas Volver HPより https://bodegasvolver.com/nuestros-vinos/volver/?lang=en

   フレンチビストロなので、ワインの品揃えはどうしてもフランス主体となってしまうようです。今回のワインの価格帯、つまりボトル一本が店で5000円以内、マーケットで2000円台のワインだと、やはりフランスのものは厳しいと改めて感じました。好みの問題もありますが、ソービニヨンブランならナパかニュージーランド、ピノノワールならオレゴン州のもの、マルベックはアルゼンチン、カベルネソービニヨンはワシントン州のものの方がコスパは良いと思います。まだまだフランスワイン信奉者がソムリエよりも客側に多いのかな。