ナポレオンとアジャクシオのワイン
昔、少年少女世界文学全集という小学生高学年生が読むべきだと大人が考える、かなりの数の世界の小説を集めた文学全集が我が家にありました。親が買ったか誰かに頂いたかで、我が家の本棚に全50巻が鎮座ましましていて、かなりの圧迫感が。確か国ごとに分かれた構成になっていたと思います。小説に混じって何人かの伝記があって、ナポレオン・ボナパルトさんの伝記もありました。
ナポレオン・ボナパルトさん。フランス皇帝ナポレオン1世のことですね。ナポレオンさんは、1769年8月15日、フランス王国のコルシカ島のアジャクシオで生まれました。そうアジャクシオはナポレオン・ボナパルトさんの生誕地なんです。アジャクシオを出すために、語数をかなり費やしました。反省です(笑)。
アジャクシオは、フランス語 Ajaccio、コルシカ語 Aiacciu、イタリア語 Aiaccio。コルス・デュ・シュド県の県庁所在地です。コルシカ島の中心地ですね。地中海性気候。
ここからワインの話です。以前にも書きましたが、コルシカ島にはAOCが幾つかありまして、アジャクシオもAOCアジャクシオになります。AOCアジャクシオの生産可能色は、赤ロゼ白になります。葡萄品種は、
赤ロゼ Sciacarello シャカレッロ
白 Vermentino ヴェルメンティーノ
ヴェルメンティーノは、割に聞く品種だと思いますが、シャカレッロは珍しい。私は知りませんでした。下の写真は、アジャクシオの赤ワインで、Faustine。Domaine Comte Abbatucci。シャカレッロが70%、二エルッチョ Nielluccioが30%。二エルッチョはサンジョベーゼのコルシカ島でのシノニムです。
このワインは、やはり温暖な地域のワインらしい特徴があります。
香りは赤系ベリー、淡い赤ワインに近いんですが、サンジョベーゼのせいか縁がオレンジがかったように見えます。
アタックは強く甘味はまろやか。
酸味は爽やか。
アルコール度数は14%。
バランスは豊潤。
渋味は力強い。
余韻は長い。
飲み頃温度は18度から20度。
グラスサイズは中庸。
デキャンタージユは不要。
二エルッチョ(サンジョベーゼ)が下支えをしており、シャカレッロの持つ特有の香りとテイスト。
珍しいワインが飲めるというのは、ワイン好きにとっては楽しいことだと思いますね。一説によると、世界には1500種の葡萄が存在するそうです。その中の少しでも多くを味わってみたいと思います。