ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

赤ワインの超基本のテイスティング方法

 『ワインのテイスティングって、どうやるの?』

という質問を頂きました。ワインを飲んで楽しめれば、それで良いんだが、多少はテイスティングについて知りたいと言うことでした。私も、ワインは美味しく飲めれば、それで良いと思います。

 まず簡単に話しますと、ワインをテイスティングする時、遮二無二飲んではダメで、まずそのワインのカテゴリー分けが必要なんです。とにかく飲めばわかってくるだろうはあり得ません。

 最初にやるべきことは、今自分が飲もうとしているワインがどういうワインなのかを、自分が持っている知識と結びつける作業になります。この作業は、正確なテイスティングの最初の一歩です。この作業を、私はまだ意図的に行うんですが、プロは自動的に考えているようです。

 ここでは、簡単な判別方法を初心者向けに説明しますが、だいたいにおいてですので、全てに当てはまるわけではありませんので、ご理解下さい。アカデミーデュヴァン講師の佐々木先生のテイスティング方法を参考にしています。

 テイスティングは、

 外観→香→飲んで味わう

 の順番で行います。

 今回は、赤ワインのテイスティングです。

赤ワインの場合のカテゴリーは、以下のようになっています。カテゴリー分けは、まず、大きなカテゴリーに分けて、そこから絞り込んでいきます。

 1. 淡い赤ワイン

          ○キャンディ香あり ガメイ、マスカットベーリーA

     ○キャンディ香なし ピノノワール

 2. 濃い赤ワイン

   ○普通に濃い ローヌシラー、オールドワールドのもの)

   ○とっても濃い赤ワイン(ニューワールドの赤ワイン)

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 最初に、上の4つのカテゴリーのどこに入るワインなのかを見分けます。

 まず外観から、淡い赤ワインなのか濃い赤ワインなのかを判別します。ここで二つに分かれます。

 次に、香りをかぎます。

 淡い赤ワインの場合

 キャンディ香があれば、ガメイないしはマスカットベーリーAの可能性が高い。マスカットベーリーAは、いわゆる葡萄の甘い香りがするのでわかりやすいんですが、ガメイは難しい。

ガメイとピノノワールを香りで判別するのはかなり難しいと私は思います。

 次に味わいます。

香りてマスカットベーリーAだなと思った場合は、薄めの軽い味わいを確認します。ガメイとピノノワールも、ここで判別するんですが、ある程度飲みつけていないと難しいと思います。

 濃い赤ワインの場合

香りだけでは判別が難しいので、味わいます。

アルコール度数に比例する、飲んだ時のアタックの強さと濃さで判別します。カリフォルニアを代表とするニューワールドの赤ワインは、たいがいとっても濃い赤ワインでアルコール度数も高め。フランスのローヌシラーに代表されるオールドワールドのものは、ニューワールドに比べて、あっさりしていて、アルコール度数は中程度です。

 なお、ボルドーの赤ワインは、この判別方法とはまた別のテイスティング方法が必要ですが、それはまた別の機会に。

 ワインをオンラインショップや試飲しないで買う場合、例えば、カリフォルニアワインのカベルネソービニヨンでしたら、とっても濃い赤ワインだと考え、そういうワインが飲みたいのでしたら、価格が折り合えば購入してみる手ですね。とっても濃いではなく、多少濃いめの赤ワインが飲みたいのでしたら、ローヌシラーやスペインのテンプラニーニョを選んだ方が無難になります。

 自分が飲みたいものから探す場合と、ワインに出会った時、それが自分が飲みたいワインなのかを考える場合に有効に使える方法だと思います。

 次回は、ピノノワールのテイスティングを説明します。ピノノワールは、地域による差がありますので、その差を中心に説明致します。

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