ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

ワインとインターナショナルに活躍するビジネスパーソンの話

  これを読んでいただいているあなたはきっと、ほとんどの場合、日本人か大和民族だろうと想像する。なぜなら日本語だから。なので、フランス人とは違って、二十歳過ぎた頃からワインを飲みつけている人というのは少ないのかなと思います。

   まず自己紹介をすると、私は、日本企業の海外営業・マーケティングがキャリアの出発点。その後、サンフランシスコやパリ、シンガポールなどで駐在・生活、留学の経験があります。その後、一時、フランスの会社にいたことがありますが、主にアメリカの外資系のIT企業で仕事をしてきました。一応、インターナショナルに仕事はしてきたつもりなんですが。 

  ワインの知識はビジネスに必要だったか、と問われると、答えはイエス。必要というよりは役立ったと言ったほうが良いかもしれない。この場合のワインの知識とは、ブルゴーニュピノノワールが好きだとか、やっぱりジュブレシャンベルタンは美味しい、シャルドネよりもソービニヨンブランの方が好きだとか、ロマネコンティの畑は見てきました程度の知識レベルで乗り切った。でもワインは好きと明確に伝えました。実際に好きだから。

 ビジネスに必要な知識にワインの知識が入っていると聞くし、そのような本も売れているようです。エリートビジネスパーソンやビジネスでの成功者がワインを好むと言うのは一種の都市伝説だとも思うが、欧米ビジネスパーソンにとって、ワインを飲みつけているということは、教養化しているのも事実(多くは浅薄だと思うよ)。

   確かに、欧米のビジネスの会食の場では、ワインが大抵の場合出てくるんですよ。最近は、純米大吟醸という手もあるが(実は白ワインより純米大吟醸という意見を私は密かに持っている)。それはそれとして、こういう場ではワインの話題は適切な話題と認識されているので、まったく知らないではいけてない人と思われることもある。なのでビジネスの必須と言われるのだろう。

  一応、インターナショナルな商売をしていると、教養ある人間と認識された方が楽だし得。特にヨーロッパ関係はね。教養はあるけど仕事できない奴もいっぱいいるけどね実際、ハハハハハ。

  欧米の場合、日本の酒場のとりビー、とりあえずビール的な、皆に迎合するという考え方があまりないこともあって、お前は好きなワインの一つも無いのか、ということになる。詳しく話をするつもりは無いが、薀蓄が過ぎるのも問題。あくまでホスト・ホステスを立てつつ、自分の好みと料理との相性をさらっと口にする程度がスマートで格好良い。

   大企業の方や中小企業の方々からワインも含めた知識、というか欧米人や外国人との付き合い方を教えてくれという相談が来るんですよ。実際、フランス人とロシア人の付き合い方は違うし。アメリカでも西、東、中部では異なるので、ひとまとめにはできなません。異文化コミュニケーションは難しいんですが、クロスカルチャーを楽しむ心を持てば平気だし、楽しくなる。

  最も大事なのは、自国の文化を知ることだ。この点については、若いころの苦い思い出があるが、それはまた別の機会に。ワインの知識がいくらあっても、日本酒を知らないのはいけない。日本酒よりは日本文化や歴史だけれど。相手は、日本人のあなたに期待するのは、日本文化の知識なのだ。ワインの話題からそれました。まず、ワインを好きになって、好奇心を持って、いろいろ飲んで試してみることから始めましょう。自分の好みの味を見つけて、料理とともに楽しんで行きましょう

f:id:nwawinescom:20190628120700j:plain

華翁