ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

プチシラーって?

    サンフランシスコに来るとプチシラーPetite Sirahという葡萄を使った赤ワインをよく見かけます。Whole FoodsやTreader Joeでふつうに売っています。プチシラーという名前からしてシラーの親戚なんだろうなと勝手に推測するんですが、実は違うそうなんです。プチシラーは、あまり馴染みの無い品種じゃないですか?飲んだことが無い方も多くいらっしゃると思います。じつは、私もあまり飲んだことはありませんでしたが、ある時を境に、結構飲むようになりました。

    そのある時。数年前、サンフランシスコのとあるステーキハウスに一人で入りました。一応、Open Tableで予約して行きました。ステーキハウスなのでステーキの種類は色々あり、私はリブアイステーキを頼みました。次はワインです。さて、ワインは何にしようか?  楽しい時間です。グラスワインのリストを眺めていると、ソムリエがススッとやってきたので、赤ワインで何が合うか聞いたら、Michael David(カリフォルニア、Lodi)のプチシラーをすすめられました。むむっ、プチシラーとは何者じゃ?

    プチシラーは、カリフォルニアの固有種と言われています。なので、サンフランシスコに多いんですね。はじめのほうで、プチシラーPetite Sirah と書きましたが、鋭い方は、「スペルが違う」と気がつかれたでしょう。そう英語のスペルがシラーとは違うんです。シラーは、Syrah。プチシラーのシラーは、Sirah 。発音は同じです。プチシラーは Peloursin とSyrah の掛け合わせで、フランスではDurifと呼ばれていますが、あまり見ません。

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Michael David 2016 Petite Petite

Petite Sirah 85% Petite Verdot 15%

Michael David Winery HPより

    そんなプチシラーですが、名前はプチですが、かなりストロングタイプのワインになります。果実味が深くて強い。ペッパーを感じることもあり、タンニンも強い。したがって、ステーキなどの味がしっかりとした料理に合います。そうでないと、料理がワインに負けてしまいマリアージュが生まれません。ダメだろうなと思いつつ和食を試してみました。やっぱダメで、私的には合いませんでした。中華は黒酢の肉団子やホイコーロなどには合うようですが、紹興酒のほうが良いかもです。

何故かタイ料理には、合いました。ちょっと嬉しかった😊