ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

ケガの思い出

 数年前、品川駅の階段から落ちて、数カ所ケガをした。だいたい怪我をするのは20年ぶりで、前回、つまり20年前も品川駅の階段から落ちて左脚くるぶしにひびがはいって回復に一か月程度ようした。怪我をすると心も折れるようで、誰かにゴロにゃんともしたくなるが、それではいけないと思い虚勢をはる。

「平気平気。大丈夫。」ってね。

 

  近代人のつらさ、とまで言うつもりもないけれど何か心の支えが欲しいとも思う。怪我して寝ていると内省的になって普段の行ないを反省できるのはプラス、といなおる自分が好きか嫌いか、それが問題でもある。

 

 子供の頃は、外科や整形外科は馴染みだった。しょっちゅうケガをしていた記憶がある。一番酷かったのは、小学校高学年の時、鉄棒におもいっくそオデコをぶつけた。気がついたら自宅近くのかかりつけの外科のベッドの上だったことがある。鉄棒に頭をぶつけると、「グワングワン」と頭が回る。鉄というものは実に固いものだというのを実感した。

 

 中学生の時、札幌オリンピックがあり、金メダルの笠谷氏はじめ日の丸飛行隊がジャンプで表彰台を独占した。中学生はスグに影響を受ける。階段の上から踊り場まで、ジャンプを真似て飛び降りるのが流行った。これで左足首を捻挫した。数学の女教師のクラシックな車(当時でも戦前か的なクラシックなスタイルの車)に乗せられ、かかりつけの外科まで連れて行かれ、包帯で足首を固定された。確か、一週間ぐらい学校を休んだと思う。担任からは何故か同情された。理由は今もってわからない。同窓会の時にたずねてみたが、本人も忘れていた。理由は永遠にわからない。

 この数学の女教師には頭が上がらなくなった。数学はきちんと勉強するようになった。これが唯一のプラス。

 

 高等学校の頃は、ラグビーを本格的にやっていたこともあり、やはりケガが多かった。試合が終わると、身体は青タンだらけ。試合中に脳震盪を起こしたことが一度だけある。後半の20分ぐらいのところで、相手のパントキックをキャッチした瞬間に、腹にタックルを受けて、そのまま仰向けに倒れて、脳震盪を起こしたらしい。「らしい」と言うのは、記憶が飛んでいるからで、ハッと気がついたというか我に帰った感がしたのは、自宅で晩飯を食べている時だった。恐ろしいのは、練習の賜物なのか、試合中は身体が勝手に動いていたらしい。受け答えも極めてふつうだったらしく、周りは脳震盪を起こしたなどとは思わなかった。翌日、結局は、近くのかかりつけの外科に行き、脳波取ったり色々と頭の検査をしたのを覚えている。結果は忘れたが、頭の悪さは変わらない。

 

 大学生、社会人と大きなケガは最初に書いた品川駅の階段から落ちたぐらいだ。1回目は左足の踝にヒビが入った。2回目は、数カ所擦りむいたのと腰の打撲。まあ大したケガはしなくて良かった。ああ、もう一つあった。フランスのディジョンで、ワインを飲み過ぎて、階段の段差を踏み外してこけたことがある。膝を打撲して、ホテルでせっせと湿布をした。なんか寂しかった。

 

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ディジョン

 

 ケガをすると、確かに強気にはなれない。何かのバチが当たったんじゃないかとも思ってしまう。まあなんだかんだ気弱になるしね。身体が痛いと気持ちは萎えるし、あまり良いことは無いので、ケガはしたくないものだ。