ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

アメリカワインとフランスワイン

    フランスのデジタル課税に対して、トランプ大統領は、その報復としてフランスワインを対象とした報復関税を課す可能性をTweetした。フランスのワインおよび蒸留酒の輸出先として米国は最大国になっている。ロイターによると、2018年のフランスの米国向けワイン輸出額は32億ユーロ(36億ドル)とワイン輸出全体の約4分の1を占めている。

    以下は、トランプ大統領Tweetです。

“France just put a digital tax on our great American technology companies. If anybody taxes them,it should be their home Country,the USA. We will announce a substantial reciprocal action on Macron’s foolishness shortly. I’ve always said American wine is better than French wine!”

トランプ大統領も課税は自国でやりたいだけなのですね。

    Tweetの最後に、アメリカワインの方がフランスワインより上だ、という発言があります。確か、トランプ大統領はお酒を召し上がらないと聞いたような(笑)アメリカワイン好き、特にNapa Valley のワインがお好きな方々は、カリフォルニアワインの方がフランスワインより上だということを口にされます。引き合いに出されるのが、1976年のパリの審判で、カリフォルニアワインとフランスワインのブラインドテイスティングで、カリフォルニアワインが勝ったというものです。その後も1986年、2006年にも行われましたが、全てカリフォルニアワインの勝ちでした。

    この結果をどう受け止めるかなんですが、あんまり関係ないが私の結論。だって、何万円何十万円もするワインは私達は簡単に飲めないでしょ。金持ちの道楽に付き合う必要はありませんよ。ただ私個人の好みで言えば、三千円以下のデイリーワインは、圧倒的にアメリカワインの勝ちですね。葡萄の生育地としては、アメリカの北西部から西海岸は最適なのだと思います。日照時間が少ない地域のあまり力のない葡萄を創意工夫で美味しくかつ複雑な味にするのも素晴らしいと思いますが、天候に恵まれた土地には最終的には敵わないというのが、私の個人的見解です。

   今では、アメリカ、フランス、イタリア、スペインやドイツに加えて、オーストラリア、ニュージーランド、チリなど良質な産地が増えていますし、コスパも良いようです。私達日本人にとって、ワインの選択肢が広がるのは嬉しいことです。

Kaiken Malbec Chili

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シチリア、エトナ
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