ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

日本のワイン

    ワインを飲む場合、好んで日本のワインを飲む人はどのくらいいるんでしょう。友人でも、フランスワイン 好き、カリフォルニアワイン好きはけっこういますが日本ワイン好きはいません。ワインの産地をあげろ、と言われてあがるのは、オールドワールドと言われるフランス、イタリア、スペイン、ドイツなどのヨーロッパ諸国、ニューワールドのアメリカ、ニュージーランド、オーストラリアなどです。日本は、ニューワールドにワインの産地としてカテゴライズされるのですが、一般的にピンと来ないと思います。何故でしょう? 国産ワインと銘打っているものの中に、輸入した濃縮還元の葡萄に水とアルコールを足してワインですと売っているとんでもないものもあるのも事実です。そこら辺のスーパーマーケットには、そんな安ワインが並んでいたりします。一般的に日本ワインは日本人にあまり馴染みが無い可能性がありますね。

    私はこれまで、勝沼や長野、北海道、奥島根のワインを先入観無く試してきましたが、正直、好きだ!というワインには出会えませんでした。これはあくまで私個人の好みの問題だとお断りしておきます。

    日本はワインの葡萄の栽培地としては、夏が暑すぎるのではないか。棚仕立てのため、葡萄一粒の凝縮度が低いのではないか。醸造プロセスが大昔から進歩していないのではないか。理由を色々考えてみましたが、結局、日本のワインは敬遠してしまいました。

    最近、葡萄栽培法の垣根仕立てを調べていたら、山梨県勝沼のグレイスワインが明野の三澤農場で垣根仕立てを行なっていることを知り、さっそく昨日のブログでも書いたように、山梨県勝沼にあるグレイスワインに行ってみました。世界標準レベルのワイナリーだと感じました。日本固有種の甲州だけでなく、メルローカベルネソービニヨンも高品質でした。

    日本のワインはまだまだ捨てたものじゃないな。グレイスワインは、垣根仕立てだけではなく、きっと新しいことに挑戦、投資をしているワイナリーなんですね。これからは、グレイスワインのような日本のワイナリーも探したいと思っています。