アンダルシアのティントデベラーノとシェリー酒
雨が多くて、鬱陶しい季節ですね。梅雨というよりは最近はもう、雨期。日本も亜熱帯の仲間入りす。
こんな時に飲みたいのが、tinto de verano。ティントデベラーノ、スペイン語です。何のことはない赤ワインのソーダ割り。でもこれスペインのアンダルシア地方での飲み方なんです。オシャレじゃないですか。作り方は、ライトボディの赤ワインとソーダ(炭酸水)を2:1ぐらいの割合で、氷をぶち込んでレモンの輪切りなんかを浮かべると雰囲気でます。
アンダルシアって、なんか良い響きです。抜けるような青い空と気持ちの良いそよ風が吹いていそう。実際には、雨が少ない地中海性気候。スペイン南部なので、ジブラルタル海峡の向こう側はもうアフリカ大陸です。温暖というよりも暑い。
そうそう、アンダルシア地方ではシェリー酒が作られています。シェリーは、ワインの一種って知ってましたか。シェリーは英語で、スペイン語ではヘレス。せっかくですからヘレスを使いましょう。
ヘレスは酒精強化ワインといって、醸造プロセスでアルコールを加えて、アルコール度数を高めたワインです。なんでも世界三大酒精強化ワインというのがあり、ヘレス、ポルトガルのポートワインとマディラワイン。何故か三つともイベリア半島ですね。
ヘレスに使われる葡萄は白ぶどうで、次の3種類が認定されています。
パロミノ種、ペドロヒメネス種、モスカテル種
あまり馴染みの無い葡萄ですね。
通常のワインのアルコール度数は、12-15%ですが、ヘレスは15-22%。なんでアルコール度数を高めたかの理由なんですが、調べてみました。
アンダルシア地方は気温が高いので、ワイン醸造・貯蔵・熟成プロセスで、酢酸菌が発生しやすい。酢酸、そう酸っぱいヤツです。これが困るんだそうです。アルコール度数を高めることで酢酸菌の発生と増殖を防ぐんですね。
今は、ヘレス地域の原産地呼称統制法というのがあって、例外はあるものの最低アルコール度数が15%で上限が22%と定められているそうなんです。ヘレス、シェリーと名乗る為には、このアルコール度数のレンジにいなければならないのですね。
ヘレスは、アルコール度数が高い上、アルコールが吸収されやすいので、酔っぱらいやすいので、ご注意を。
最後に、アルハンブラ宮殿もアンダルシア地方のグラナダにあります。公用語はカスティーリャ語らしいですよ。フラメンコと闘牛もアンダルシアが発祥の地。
ヘレスの呼称統制委員会
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