ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

赤ワインのタンニン

    赤ワインの味の決め手となる要素の一つにタンニンというものがあります。白ワインには含まれていません(あるものもあるらしい)。タンニンは、葡萄の果皮、種や果梗に含まれています。茎には大量のタンニンが含まれているので、「どっひゃー」と叫ぶぐらい渋いので使いません。このタンニンが赤ワインに含まれる理由は、赤ワインの場合、その醸造プロセスで、搾り取られた葡萄果汁に果皮と種を浸漬させますのでタンニンが抽出されるからです。

   染み出したタンニンの量の違いで、タンニン少なめの口当たりの良いワインからタンニン多めの渋いものまでのバリエーションができるのですが、基本タンニンは渋さを生み出しているわけです。赤ワインはポリフェノールが豊富だと言われていますよね。タンニンはこのポリフェノールの一種です。タンニンは、単に渋みを生み出しているだけではなく、ワインの他の物質と反応を起こし、結果、風味や色、ボディなどのワインの個性を決める重要な要素になっています。

    タンニンが多く含まれる葡萄は、カベルネ・ソーヴィニョン、ネッビオーロ、テンプラニーリョといった黒ブドウになります。ピノノワールはタンニン少なめです。造り立てはタンニンが多いワインも、時が経つにつれてタンニンが他の物質と結合・反応し、渋みは減っていきます。飲み頃になるわけですね。

    私個人は、タンニン少なめの口当たりの良いスムースなワインの方が好きです。たまにはズーンとしたタンニン多めのフルボディのワインも良いものですが、普段飲みはタンニン少なめです。

   ナパバレーの超有名なOpus Oneですが、ワイナリーを訪ねて購入した時、8年後まで待って飲んでくれと言われました。理由は、多分タンニンによる渋みが減って、ちょうど良いまろやかさになるための期間なんでしょう。下の写真は、Opus Oneワイナリーです。

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