ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

うーむ、サンジョベーゼ

 「うーむ、やっぱりサンジョベーゼは苦手かもしれない。」一昨晩、すすめられてサンジョベーゼを飲んだ感想です。サンジョベーゼと言う葡萄は赤ワイン用の葡萄で、イタリア起源の国際品種です。トスカーナ州を中心にイタリア全土で栽培されています。トスカーナDOCG(イタリアのワイン法で決められた統制保証原産地呼称)。また、アメリカなど他の国でも造られています。イタリアを代表する赤ワイン用の葡萄です。

 今回飲んだのは、トスカーナ州の物ではなくエミリアロマーニャ州のサンジョベーゼ。かなりの良い品質のものだと言われましたが、美味しく飲めたのは最初の二口で、そこから先が入らない。かなりしつこい味で、果実味、タンニン、酸味の全てが強い。料理で言えば、引くことを知らない、足して足して味を重ねていくしつこい味わいのような感じです。サンジョベーゼらしいと言えばサンジョベーゼらしいのだろうなと思いながら、生来意地が汚いので、なんとか半分くらいを飲み、しつこい味わいの料理には合うのかもしれないなと考えながら、もう少し飲みました😊 果実味豊かなワインが好きで樽香が気にならない方には向くと思います。要は好みの問題なんです。

 好みの問題ということで、私には甚だ個人的に苦手なワインが存在します。白ワインではシャルドネが、赤ワインではサンジョベーゼが苦手なんです。「なんでなんだろう?」つらつら考えてみるに、まず樽香の強いものはダメなようです。

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この写真は、やはり一昨晩頂いたシチリアのヴィオニエ・シャルドネ。シャルドネの樽香をヴィオニエが上手くカバーしており、良い塩梅で美味しく頂きましたが、ヴィオニエ単体やソービニヨンブラン、リースリングの方が好みですね。なんで苦手なシャルドネを注文したのかと言うと、それは『好奇心』。グラスワインでしたから、もしかして口に合うシャルドネが見つかるかもしれないなどと思って。ボトルの場合は、頼みませんね。グラスワインの場合は、チャレンジャーになれます!

 赤ワインの苦手な要素は、樽香、強めのタンニン、酸味になります。これらはもちろん赤ワインの味や香りを決める要素になるので、要はバランスだと思います。例えば、私の場合、ボルドーを選ぶ際には、メルローの配合の多いものを選ぶようにしています。メルロー は比較的タンニンがジェントルで酸味が少ないので。

 ご自身の苦手な味や好む味や香りを知ることは、ワイン選びの重要な要素です。ワインは嗜好品ですので、同じワインでも人によって好き嫌いが出てしまいます。また、チャレンジャーになることもワインの幅を広げます。ワインは楽しみの世界です。料理との相性を考えながら、ワインを選ぶ。是非ここらの塩梅を上手くしながら、ワイン選びを楽しんでください。