ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

爽やかなピノ・グリージョ

 ミラノの料理屋に行ってハウスワインをグラスでお願いすると、ボトル1本をボンとテーブルに置かれたりすることがありました。最初はビビって店の人に、「あの頼んだのはグラスワインなんですけど」と確認すると、「グラスもボトルも、そんなに値段が変わらないので、好きなだけ飲んどけ」と言われました。会計の時に確認すると、確かにグラスワインの値段で、なんだかスゲエ得した気持ちになったもんです😊 ミラノでは、そんなハウスワインのボトルで多かったのが、白ワインの場合はピノ・グリージョ。ドライ過ぎず、サッパリとした味わいで美味しかった記憶があります。

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写真のピノ・グリージョは、オーストラリアのヤラバレー のブティックワイナリー、CORNIOLA WINESのものです。今年の年初にヤラバレーに行った時に、このワイナリーを訪ねて買ってきました。ほんのすこ〜し甘やかでエレガントなワインです。

 ピノ・グリージョの原産地はブルゴーニュ。フランス語では、ピノ・グリですね。ピノ・ノワールのクローン突然変異体と考えられています。ですので、ここからは原産地に敬意を払って、ピノ・グリと呼びます。ピノ・グリは、フランスやイタリアを始め、アメリカ、オーストラリアやニュージーランドなど世界の様々な地域で造られています。

 フランス語のピノ・グリPinot GrisのGris、イタリア語のピノ・グリージョPinot GrigioのGrigioは、灰色の意味です。これは葡萄の果実が灰青色をしていることからきています。私には、薄いピンクがかった灰色、藤色っぽいように思えます。ピノグリのワインの色は多種多様で薄いピンク以外にも黄金色のものがあります。ボディは、産地によって異なり、イタリアはミディアム、アルザスはフルボディ。カリフォルニアにはライトになるようです。味わいも産地によって異なりますが、爽やかでサッパリしているものが多いようです。平均的に、酸味は穏やか、果実味は豊かです。香りは、洋梨や黄桃だと思います。食事の相性ですが、豚丼や鶏肉のソテーなど、比較的ライトな肉料理と合うと思います。

ピノ・グリ、ピノ・グリージョは気軽に頂けるワインです。また、食事との相性も良いので、シャルドネやリースリングとは、また違った楽しみ方ができると思います。