ワインと食、そして旅 -WINE, DINE & TRAVEL PILOT

ワインエバンジェリストによるワインと食と旅のブログ

ピノノワール Pino Noir ワインに使う葡萄

ピノノワールを一言で表すとすれば、「おだやかな赤ワイン」、「エレガントなご令嬢」のようである。このご令嬢がどこで生まれたかというと、原産地はブルゴーニュ地方。AOCブルゴーニュなので、ブルゴーニュの赤ワインは、すべてピノノワールと言っても良い。かの有名なロマネ・コンティRomanée-contiやジュブレ・シャンベルタンGevrey-Chambertinも、みんなピノノワール
 

栽培に適した環境は、冷涼な地域。少し寒いところで育つんだね。ノースウェストアメリカを例にあげると、オレゴン州になる。面白いのはオレゴン州の隣のワシントン州は暖かすぎるので、あまり栽培されていない。ワシントン州で聞いたので間違いは無いと思う。フランスでは、ブルゴーニュのほか、アルザスシャンパーニュ、ラングドック・ルーションなどでも栽培されている。イタリアでは北部で栽培されているが、突然変異種のピノグリ(ピノグリージョ)が多く栽培されている。
ピノノワールはどれを飲むべきか。上記のように様々な地域で栽培・生産されているので、案外選択が難しい。あくまでデイリーワインに限ってのことだが、ブルゴーニュのものを一本とオレゴン州のウィラメットバレー産のものを飲み比べることを個人的にはおススメしたい。地域による味の違いがわかるからだ。一般的には、オレゴン州産の方がミネラルが豊富なので、ブルゴーニュ産とは同じピノノワールでも味が異なると言われている。私の飲んだ限りでは、オレゴン州のものの方が、味が強いと思う。おだやかでエレガントなご令嬢だが「気の強さ」もあるのがオレゴン
Torii Mor Olson Estate Vineyard Dundee Hill Pinot Noir 2015
典型的なオレゴン州Willamette Valleyのピノノワール。飲み口は優しく、包み込まれるような感じ。芯の強さはある。余韻は長い。
合った料理
冷奴、サラダ、煮込み、ラグー、肉料理全般

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Torii Mor