日本のクラシックホテル
先のブログでも書きましたが、日本にもクラシックホテルというジャンルが存在します。Japan Classic Hotel Association (http://www.jcha.jp/)、クラシックホテルの会なるものがあり、現在、9つのホテルが加盟しています。
日光金谷ホテル
富士屋ホテル(箱根)
万平ホテル(軽井沢)
奈良ホテル
東京ステーションホテル
ホテルニューグランド(横浜)
蒲郡クラシックホテル
雲仙観光ホテル
川奈ホテル
どうですか? お泊まりになったホテルや食事を召し上がったことのあるホテルはありますでしょうか?
日本クラシックホテルの会の加盟条件は、第二次世界大戦以前に建てられ、その建物を維持(改修、復原を含む)、文化財や産業遺産などの認定を受けているなどになっています。
少ないながらも、いくつかのホテルには泊まったことがあり、いくつかのホテルでは食事をしたことがありますが、共通点は気持ちが落ち着く心地良い空間が提供されていること。外観や内装がレトロで明治や大正期の日本に想いを馳せることができます。
クラシックホテルは、それこそクラス、つまり階級があった時代に、上級階級の限られた人達のみが利用できたホテルなんですね。今は、金さえ払えば誰でも泊まれますし、食事の利用もできます。当時の上流階級のみが利用していたスノビーさや贅沢さを味わえ、一種の自己満足ができる仕掛けになっているわけです。
端的に言えば、『私って、こんなリッチなホテルに泊まっているのよ。どうだ皆さんすごいでしょ。』と、根拠のない満足感に浸れるわけです。
この根拠のない満足感、自己満足ですから根拠なんて元々ないんですが、悪くはないと思うんですね。だって辛い日常生活をいっとき忘れることができますからね。
奈良ホテル
多くの方々がいらっしゃれるということは、なかには場違いな方々もいらっしゃるわけです。実際、ダイニングルームで、バシャバシャとフラッシュをたいて写真を撮る輩とか、大声で喋りたくる輩。ロビーで徒党を組んでいる。通行妨害をしているのもわからず廊下の真ん中でおしゃべりしている輩を見ました。さすがにダイニングルームでのカメラバシャバシャは、ホテルの人に言い、注意をして頂きました。
この際、品の無さには目をつぶるとしても、他人に迷惑をかけるレベルの方はお引き取り願いたいと思います。これはクラシックホテルに限ったことではありません。おっと、いつのまにかグチになりましたね。すみません。
クラシックホテルは、ロマンチックに明治期の良い面に想いを馳せることのできる素敵な空間ですし、建築物としてもなかなかに重要だと思います。
機能的なホテルや海外のラグジュアリーホテルも良いですが、たまにはクラシックホテル、いかがでしょうか。
シャケで年取り魚
東京っ子は、鮭を『シャケ』と発音するわけで、『サケ』とは言いません。シャケのおにぎり、シャケ茶漬け。まあ『サケ』と発音できないとも言われていますが。今回は、その『シャケ』の話です。ここでは「鮭」と表記します。
鮭は秋から冬にかけての味覚。東京の朝ご飯の定番メンバーなんですが、関西方面では鰤(ブリ)ですね。
シャケの切り身
出典 https://delishkitchen.tv/articles/625
鮭と鰤といえば、年取り魚という風習をご存知でしょうか。
年取り魚。あまり聞き慣れませんね。年取り魚は日本の風習でして、古来、新年を迎える準備の一貫で、大晦日にごちそうとして、年取り魚という魚を用意する風習がありました。海に囲まれた日本では、やはりごちそうは魚だったんでしょう。この年取り魚が、だいたい東日本では鮭、西日本では鰤なんです。
何故、鮭や鰤が年取り魚の定番になったかというと、鮭も鰤も大型の魚なので、見た目がゴージャス。縁起物ですからゴージャスは大事だったんでしょうね。また塩蔵すれば長期保存が可能で、内陸の地域にも輸送が可能だったことがあります。
年取り魚は地域によって、別の魚も使われます。青森では鱈だそうですし。鮭や鰤は、概ねであって、年取り魚には地域でバリエーションがあるようです。
奈良ホテル クラシックホテル
日本にはクラシックホテルというジャンルがありまして、クラシックホテル好きにカテゴライズされる人々も存在しています。かくいう私めも3分の1歩ぐらい、そのカテゴリーに足を踏み入れているわけです。
奈良市に建つ奈良ホテルも、代表的なクラシックホテルで、その宿泊者は、皇族の方々、アインシュタインやヘレンケラーなどの超一流の方々でした。開業は、明治42年(1909)10月17日。112年の歴史があります。
奈良ホテルには一度泊まってみたかったんですが、今回ご縁があり、本館のトラディッショナルルームに3泊しました。
部屋の大きさは、31.5㎡。ツインのタイプでした。もちろん禁煙ルーム。
部屋のドアを開けると、すぐにベッドがあり、奥に写真のようにテーブルと椅子があります。部屋は十分に広く、レトロなデザインには落ち着きました。
バスルームとトイレは、私の部屋の場合、部屋に入って左側にありました。バスとトイレは独立しています。
バスルームはリノベしてあり、割と使いやすかった。シャワーの水量はまあまあ、温度調整は難しい。
今では珍しいのかな、鏡台というか、昔、子供の頃、自宅にあったような三面鏡がありました。ちょっと懐かしかったですね。
昔はきっと火が明々と、暖炉。
朝ごは〜んは、名物の茶粥定食を。
かなり豪華な朝ご飯でした。
最後に、奈良ホテルのすぐ近くにある、名勝大乗院庭園のご紹介。散歩に最適な庭園でピクニックをしたくなります。奈良ホテルから、階段をかなり下りますので、足腰の弱い方は注意が必要です。
葛もちと久寿もち
私の好きな和菓子に、葛もちがあるんですが、このくずもちという和菓子、2種類あるのをご存知でしょうか。発音は、同じ『くずもち』なんですが、くずの漢字が異なります。
「葛もち」と 「久寿もち」
どちらも黒蜜やきな粉をかけて食べる点は共通していますが、原材料と発祥地が違います。
葛もちは、関西圏の発祥で原材料は、本葛粉です。奈良では、プレミアな吉野葛粉100%で作られているものが代表的。この本葛粉、希少でかなりお高い。それで最近は、さつまいものデンプンなんかを使った葛もちも増えていますので、注意が必要です。写真は、奈良咲久良さんの葛切り。もちろん吉野葛100%で作られています。色は透明。
対して「久寿もち」は、お江戸の発祥で、江戸時代の後期頃から久寿もちと呼ばれるようになったようです。舟和が有名。原材料は小麦で色は白色。
出典 舟和 https://funawa.jp/shop/item_list?category_id=66322
どちらの『くずもち』も日本の伝統的な和菓子です。私は好きで割と良く食べます。特に吉野葛の葛切りや葛もちは美味しいです。皆さまもよろしければ。
冬隣り
『冬隣り』という言葉があります。隣りはもう冬、つまりもうすぐ冬が来る季節に自分はいるんだなぁ。寒い冬に備えなきゃ、というような意味合いで使います。割と便利な言葉ですね。冬はまだ来ていないわけで、晩秋の感じ。俳句の季語にもなっていて秋というか晩秋の季語です。立冬のちょっと前。
個人的には、そこの角を曲がったら冬な感じです。
発音は、「ふゆとなり」、「ふゆどなり」。
和歌・短歌の世界で、秋は、もの思う季節のようです。私はもの思ってんだよ、的な歌が多い。また、『三夕』(さんせき)と称される「秋の夕暮」で終わる歌があるように、夕暮れとも相性が良さそうです。秋の夕暮れは寂しいですね。
西行の歌に、
心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮
がありますが、意味は、
出家して、あまり趣がわからない自分にも、秋の夕暮れの寂しさは感じられます
西行の観ている自然と心がわかります。
もう一つ、藤原定家の
見わたせば 花ももみぢも なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮
これも寂しい。
最後に、私の好きな歌
秋風に たなびく雲の 絶え間より もれいづる月の 影のさやけさ
藤原(左京大夫)顕輔の作なんで、古今和歌集。小倉百人一首にも選ばれているので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。私個人は、晩秋の静かな夜が実感できる歌です。『さやけさ』が何とも言えない詩情をくすぐります。
出典
https://www.100nin-isshu.com/79-akika/
お江戸の禁煙令
お江戸の華は、『火事と喧嘩』なんてことを言うわけなんですが、喧嘩はさておき、火事はいけません。木と紙の家では、もうどうにもならない。全てが灰燼に帰してしまいます。華と言ったのは、きっと江戸っ子の強がりでしょう。
江戸時代の火事の原因の1番は、煙草の火の不始末だったようです。この時分の煙草は今のような紙巻きタバコではなく、煙管に煙草の葉を詰め、火をつけて吸う形のものでした
徳川家康が大御所として駿府城に君臨していた時分、駿府城内で出火が起こり城の一部が焼失するという事件が起こります。原因は、大阪方の間者の放火説もありますが、やはり煙草の火の不始末だったようです。根拠は、怒った家康が禁煙令を出したからです。
さてこの禁煙令。最初の禁煙令が出されたのが慶長14年(1609年)で、その後元和9年(1623年)までかなりの頻度で禁煙令どころか煙草の葉の栽培禁止まで出されています。理由は、火事の防止のほかにも奢侈禁止、たばこ栽培農家の増加でコメの生産高に影響が及ぶことを防止するためや、反社会勢力がトレードマークにしていたので、それを取り締まるためだったようです。
この禁煙令は財産没収などのペナルティが課されたものの、ほとんど効果は無かったようです。町民だけならまだしも武家も好んでプカプカ吸っていたようですし。
結局は、寛永から慶安にかけて、喫煙が許可されていきます。そうなると各藩は雲上金、いわゆる税金を課していきました。
こうみてくると、やはり煙草は常習性のある嗜好品ですね。
最後になりますが、ワインとタバコは相性が悪いです。タバコの匂いはワインの香りの邪魔にしかならないのです。
ジビエでワインを
日本の場合、狩猟解禁シーズンというのが定められていて、それは毎年11月15日から翌年の2月15日なんです。
狩猟ですから狩るのは野生の鳥獣。地域差もありますが、シカ、イノシシ、クマ、カモなどが代表的ですね。これらをフランス語でジビエ(gibier)と言います。ジビエ料理です。個人的にはエゾシカの赤身肉がとても好きで、楽しみなシーズンです。
日本でも猪鍋や鴨は昔からよく食べられていました。合わせたのは日本酒や焼酎でしょうね。鴨鍋つつきながら熱燗やぬる燗は今も昔も変わらないように思います。
さて、ジビエ料理。フランス料理になりますので、だいたいワインを合わせます。ジビエ料理にはどういったワインが合うのでしょうか。
私が過去食べたことのあるジビエ料理は、
鹿肉のステーキ
イノシシ肉のラグー、コンフィ
鴨肉のロティ、コンフィ
まず鹿肉ですが、真っ赤な肉なので、やはりフルボディの赤ワイン。ナパバレー産のカベルネソービニヨンやオーストラリアのシラーズなどが合いました。
鹿肉に限らず、赤身肉には、基本的にはフルボディのしっかりとした濃い赤ワインで、スパイシーな感じを合わせたい場合はシラーやシラーズが良いかなと思います。
イノシシ肉ですね。私はイノシシ肉のラグーをフィレンツェで食べたのですが、合わせたのは当たり前なんですが、トスカーナ州ですのでキャンティクラシコ。ブドウ品種はサンジョベーゼですね。これは流石に合いました。コンフィには、サンジョベーゼやテンプラリーニョ、タナなんかも合うと思います。
案外難しいのが鴨肉。私のおススメはエレガントな赤ワイン、ピノノワール。ブルゴーニュのものも良いのですが、個人的には、オレゴン州ウィラメットバレーかオーストラリア、ニュージーランドが良いかと思います。
冬は寒いですけど、ジビエ料理の楽しみがありますし、日本の場合は蟹や寒鰤などの海鮮も美味しい季節です。ワインや日本酒と合わせて楽しみましょう。
超初心者向けワイン教室
ワインエキスパートの資格を昨年取って、約1年が経ったわけなんですが、この間ワイン関係でやったことと言えば、講座。
超初心者向けワイン講座
ビジネスに効くワイン講座
両方ともにオンラインで開催かつ口コミのみで参加をして頂いたのですが、思いのほか盛況でした。
超初心者向けの講座は、事前に飲みたいワインをお聞きして、私がいくつかのデイリーワイン候補をアドバイス。各々購入して、講座当日はそのワインを飲みながらというスタイルでした。ですから、参加者のワインが全員違うということにもなりかねなかったのですが、赤ワインと白ワインは分けて講座を開催したので、8名でそれぞれ3種類のワインになりました。
ビジネスに効くワインは、もう各人がお好きなワインを飲みながら、でした。
内容は、講義と質疑応答。質問が両講座ともにけっこうあり、時間をオーバーしました。やはり普段疑問に思っているのに、なかなか聞くチャンスが無い方が多いようでしたので、少しは役に立ったかなと思います。
超初心者講座で多かった質問は、
○ワインを飲む温度
○フランスワインの産地とその差
○ボジョレーヌーボー
○デイリーワインの価格はどのくらい
○コンビニワイン
○ワインの美味しさがわからない
○好きなワインを見つけたい
ワインがお好きな人のゴールの一つが、この好きなワインを見つけたいのようです。これには自分が飲みたいワインを考える力をつけることです。知識と実際に飲んでみた経験をつなぎ合わせる作業が必要なんですね。
すごくおおまかに言うと、
このワイン美味いな⇨ブドウの品種は⇨産地は
と考えて、その味や香りとブドウの品種と産地を結びつけて覚えておくわけです。
デイリーワインだと、ブドウの品種✖️産地でだいたいいけちゃいますので、そういう知識と経験の引き出しが増えてくると、その日の気分で飲みたいワインも選べるようになるものです。
ワインの新酒のシーズンですね
今日は、11月18日の木曜日です。11月の第3木曜日は、ボジョレーヌーボーの解禁日。とは言ったものの、私にはあまり関係無くて、理由としては、ボジョレーヌーボーのブドウの品種、ガメイという品種なんですが、このガメイを使ったワインがあまり好きではないんです。たまたまレストランで薦められて飲んだりしますが、わざわざ買ってまでは飲まない。
ワインの新酒は、ボジョレーヌーボーだけの特権ではなくて、各国あります。
新酒の代表的なものをあげてみます。
○イタリア ヴィーノノベッロ 解禁日10/30
○オーストリア ホイリゲ 解禁日11/11
○日本 ちゃんと新酒が出ます 11月初旬あたり
○ドイツ デアノイエ 解禁日 11/1
○スペイン ヴィーヌヌエボ 解禁日 11/11
○フランス ボジョレーヌーボー 解禁日 11月の第三木曜日
私が新酒で買うのが、イタリアのヴィーノノヴェッロとオーストリアのホイリゲ、そして日本ワイン。
今年も、高畠ワイナリーさんから新酒を送って頂きました。高畠ワイナリーさんの新酒はデラウェア。やや辛口と甘口があるんですが、私の好みはやや辛口のほうです。それでもデラウェアのフルーティさが良い方に効いていて、食事の邪魔をすることなく美味しく頂けます。
今年は、デラウェアのスパークリングもあり、なかなか楽しめます。
高畠ワイナリー
モンテス、ど定番チリのワイン
モンテス。MONTES。
ワインの世界では、比較的良く知られたチリのワインメーカーで、コスパの良い、良心的なワインを造っているイメージがあります。
日本のワインの輸入と言えば、ワイン大国、旧世界のフランスが思い浮かびますが、実は、チリが一位なんです。2019年の統計では、一位はチリ、2位がフランス。ただその差は日欧EPAで、縮まってきています。いずれにせよ、チリはワインの新世界に属するワイン大国。
モンテス社 MONTES SA
モンテス社は、1988年11月「チリ発、チリ人だけのチリワインカンパニー」として、醸造家のアウレリオ・モンテスさんを中心に4人のメンバーで創立されました。創業33年です。モンテス以前のチリワインはと言えば、まぁ、安かろうの低品質のワインが多かったのですが、モンテス社のアルファは、それまでのチリワインの常識を覆す、高品質、高価格で、チリワインの歴史を変えました。
モンテス社のシリーズ
モンテス社はいくつかのラインナップを出していて、わかりにくいのでまとめてみました。価格は、全てエノテカ調べになります。
クラシック Montes Classic
リミテッド Montes Limited Selection
アルファ Montes Alpha
カイケン Kaiken
アウターリミッツ Montes Outer Limits
アルファスペシャルキュヴェ Alpha Special Cuvée
モンテスクラシック Montes Classic
価格帯としては、税込で1650円。スタンダードなシリーズです。とてもコスパの良いデイリーワイン。
モンテスリミテッドセレクション Montes Limited Selection
クラシックと比べると、味わいがよりピュアになるので、ブドウの個性が良くわかります。価格は、税込2200円。
モンテスアルファ Montes Alpha
看板シリーズ。ふつうに美味い。ど定番で長きに渡り売れています。
カイケン Kaiken
モンテス社が、アルゼンチンのメンドーサ地区で造るワインで、ウルトラとエステートの2つのラインナップがあります。ウルトラが上位で、価格帯は税込2750円。エステートが税込1980円。私がモンテスの中で2番目に好きなワインのシリーズです。
モンテスアウターリミッツ Montes Outer Limits
私がモンテスで一番好きなシリーズ、アウターリミッツ。ワイン造りの限界(LIMITS)を超える(OUTER)ことに挑戦するという気持ちを込めてつけられた名前がアウターリミッツ。ブドウの栽培地域も、サパヤールなど新しい地域を開拓しています。このサパヤールて育てられたピノノワールとソービニヨンブランは、美味いですよ。価格帯はちょっと高めの税込3300円からで、ブドウの品種によって異なります。
モンテスアルファスペシャルキュヴェ Montes Alpha Special Cuvée
モンテス・アルファの中でも良年にのみリリースされるワインです。価格帯は、税込5060円。
モンテス社のワインは、ピノノワールやソービニヨンブランなどの国際品種がそろっているので、ワイン入門にはピッタリだと思います。価格もこなれていてコスパが良く、安定して美味しいので、デイリーワインのど定番です。
都民の日は東京都の記念日
今日から10月です。
『去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、や ゝ年も暮』
松尾芭蕉の奥の細道の序文の一節ですが、ボヤボヤしているとあっという間に年末になってしまいます。
『都民の日』というのをご存じでしょうか?
東京都の記念日で国民の祝日ではありません。東京都に在住か都内の学校に通っていると馴染みがありますが、それ以外の方は知らないと思います。都民の日は、10月1日。1952年に東京都の条例で定められました。
都民の日、東京都の公立学校は基本的に休みです。私は、都民の日を国民の祝日と勘違いしていて、就職してから会社は休みじゃあないと聞いて、多少うろたえたことがあります(笑)。
都民の日には、東京都がやっている施設は、入場料が安くなったりします。ちなみに上野動物園は、確か入園料が無料になると思います。
東京都の紋章(東京都のWebサイトより https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/tokyoto/profile/gaiyo/monsho.html)
都民の日があるということは、道府県にも同じような、例えば、北海道民の日があるんじゃあないかと考え調べてみました。
例に挙げた北海道ですが、北海道みんなの日(どうみんの日)が、7月17日に制定されています。全国的に見ると、こういった記念日がある都道府県の方が少ない状況です。また、記念日に公立学校が休みになったり、施設の入場料が安くなるのは、都道府県によるようです。
都民の日 東京都のWebサイト
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/08/24/10.html
リモートワークと孤独と生産性
昨年より在宅でのリモートワークになって一年をこえてきています。会議や打ち合わせも全てオンラインです。
私は米国系企業で働いていたので、米国本社にいる自分のボスとの会議やワールドワイドのマネージャーのミーティングなどは、オンラインならぬテレカンという電話会議でした。なので、今の顔の見えるオンラインミーティングは、顔が見える分楽だなぁと感じており、顔を合わせてのミーティングは、はなから考えにくい環境で仕事をしてきたので、現在のリモートワークについては、ほとんど問題は無いんですね。
しかしながら日本企業に勤めている友人に話を聞くと、日本企業の場合、在宅でのリモートワークにストレスを抱える人も多いようなんです。これに関しては、いくつかの論文も出ているようで、それによると、ストレスの要因は主に孤独感。孤独感が心理的ストレスになってしまうリスクがあるんだそうです。会社や組織は、従業員のこういった心理状態に配慮すべきだと言われ始めています。
米国の話になりますが、Googleなどのいくつかの企業は、ワクチンの接種が終わり、オフィスワークが再開できる状況になり次第、オフィスワークに戻すと言っています。理由は、前述した社員の心理的な問題による生産性の低下。
リモートワークによる心理的な孤独感の増大は、時にネガティブな考えに囚われ、心身ともに消耗する原因になると言われているからです。これは生産性が下がる大きな要因だとされています。
結局、企業は、当たり前と言えば当たり前なんですが、従業員の生産性を高くキープしたいわけで、その為に必要な措置を取っていくんですね。
もちろん、『このオフィスに戻れ』に対して、反対の従業員も多い。繰り返しますが、これはアメリカ合衆国での話です。アメリカの話なんですが、日本企業は都合の良いところだけを取って、アメリカ企業に追随するケースがありますよね。どうなるんですかね。
今後、現在のような在宅でのリモートワークスタイルが元に戻るのか、それともリモートワークが続くのか? 多分、折衷案になるんでしょう。週のうち数日はオフィスに行き、数日はリモートワークというふうに。
働き方は、会社からの強制ではなく、働く側のオプションになると良いなと思います。
島根の酒
島根は、米と水が美味い地域だと前回書きましたが、米と水が美味いと酒も当然に美味いわけで、島根にはかなりの数の日本酒の蔵元があります。ワイナリーも数件あるのですが、それはまたの機会に。
さて日本酒の蔵元ですが、私が実際に飲んで、美味い!と感じた島根の日本酒を2回に分けて紹介したいと思います。最初にお断りしておきますが、私は純米酒がすきで、純米大吟醸、純米吟醸、特別純米酒、純米酒を好んで飲んでいます。本醸造酒はそれが大吟醸であっても基本飲みません。ですので、美味い!と思うのは、純米酒になります。
ご紹介する島根の酒造
李白酒造 松江市
米田酒造 松江市
簸上清酒合名会社 奥出雲町
奥出雲酒造 奥出雲町
旭日酒造 出雲市
1. 李白酒造 松江市
李白酒造の純米酒は、淡麗辛口で、コクとキレがあります。
李白のひやおろし
『やまたのおろち』夏の酒ヴァージョン。超辛口もあります。
純米酒生酒『李白』
酒仙李白 純米吟醸 生酒
2. 米田酒造 松江市
米田酒造は、松江市にあります。
外観・店内ともに、良い感じの古さを感じます。創業は明治29年(1896年)。多くの人に食事と共に「ほっと、こころ和む時間」を提供してきています。
豊の秋の純米ひやおろし
フルーティで飲みやすい
続きは次回に。
出雲、奥出雲、松江は至福
島根は、米と水の美味しい地域です。必然的に、美味しい日本酒があります。楽しそうでしょ。
島根県というと、まず思い浮かぶのは出雲大社と宍道湖ですね。行政区分は、出雲市、松江市、安来市、雲南市、木次、奥出雲町といったあたりです。
神話の世界と神社
出雲や奥出雲は、神話の世界です。古事記の世界ですね。出雲大社や神社が多いこともあってか、神話の世界を身近に感じることができます。
素戔嗚尊、稲田姫命、大国主命
八岐大蛇
出雲大社(写真)、佐太神社、八重垣神社など、神社の数も多く、旧暦十月は出雲では『神在月』と呼ばれて、全国の神様が出雲に集まる月です。出雲以外の地域は『神無月』になります。
出雲大社や八重垣神社は、縁結びの御利益がある神様です。これは、素戔嗚尊と稲田姫がこの地で結ばれたからなんですね。八重垣神社は、素戔嗚尊と稲田姫の御ニ柱が主祭神です。
神話といえば八岐大蛇。素戔嗚尊が稲田姫を守って、八岐大蛇と戦い勝利した地域で、木次には、退治した八岐大蛇の八つの頭を埋めて、目印に八本の杉の木を植えた『八本杉』というスポットがあります。
出雲の食
食いしん坊には理想的なエリアで、宍道湖の大和しじみ、出雲蕎麦、奥出雲の仁田米、日本海の海鮮、島根牛、ちょっと離れて大山地鶏、そして日本酒。出雲から松江、隣の鳥取の大山や境港など、美味しいものがたくさんあります。
出雲蕎麦は、割子蕎麦と釜揚げ蕎麦の2種類で、挽きぐるみという蕎麦粉を使います。蕎麦本来の味があり私は好きです。
上の写真は、大和しじみの『しじみ丼』と『しじみ汁』。大和しじみは、やはり上品でかつしっかりとした味があります。
出雲市、松江市は日本海に面しているので、海鮮は豊富です。イカや魚が新鮮で美味しい。できれば、漁港の市場に行き、好みの魚を買って、さばいてもらうか、ご自身でさばいて食べるのがベストです。秋から冬にかけては、カニのシーズンですしね。
日本酒と蔵元については、別の記事で。
温泉・秘湯
島根県は温泉県です。まあ日本はどこを掘っても温泉は出ますけどね(笑)。島根も温泉は多い。とくに雲南市から奥出雲にかけては、秘湯が多くあります。
上の写真は、湯村温泉。
出雲、奥出雲、松江は、神社巡りをして、美味しいものを食べて、温泉に入る。至福の時をあじわうことができるステキなエリアです。何回も訪れたいです。